ITコンサル業務につかえるポイント
1) 会うこと自体が目的化しない程度に、お客様にたくさん会おう
2) お客様側が会いたいタイミングを見極めよう
3) 長期的な関係を築くために継続的に接触しよう
行動経済学の理論(項目)の一つである、単純接触効果 – Mere Exposure Effect – をもとに
ITコンサル実務で活用可能なポイントを紹介します
単純接触効果とは
はじめのうちは興味がなかったものも、何度も見たり聞いたりするうち、次第に良い感情が芽生えてくるという効果。
繰り返し見たり、触れたりすることで徐々に親近感を感じていく性質です
対人関係だけではなく、モノや絵などに対しても効果があります
サービス内容ではなく、企業名のみを連呼するCMや看板などは
単純接触効果を狙っているものです
単純接触効果を活用することで、より効果的にお客様の信頼を得たり、
システム導入の成功率を高めることができます
一方、注意すべき点もいくつか存在するため、合わせて書いていきます

ITコンサルの業務への活用ポイント
活用ポイント1) 会うこと自体が目的化しない程度に、お客様にたくさん会おう
シンプルに、たくさんお客様と会うということです
基本的には会う回数が多い方が親近感や信頼が増します
しかしお客様の時間をとっているため、
内容が薄いミーティングを実施してしまうと逆に信頼を損ねます
最近の技術動向や、お客様の業界情報など
興味を惹くことができるネタを持っていきましょう
お客様のニーズに応えるような有益な情報や提案をすることが重要ですね
活用ポイント2) お客様側が会いたいタイミングを見極めよう
単純接触効果が最も効果的に働くタイミングを見極めることも重要です
この時、こちらの決算(売上の締め日)が近づいている等
こちら側の理由で会いに行くことはできるだけ減らしましょう(ゼロにはできませんが・・・)
逆に、以下のようにお客様が不安を抱えている可能性があるタイミングは
定例ミーティングの周期に縛られず、積極的に会うことで
不安を軽減でき、信頼を得ることができるでしょう
・システム導入後の初期段階
・トラブル時
・重要な作業の際 など
活用ポイント3) 長期的な関係を築くために継続的に接触しよう
単純接触効果は長期的な関係を築く過程でも重要です
ITコンサルタントとして、プロジェクトが終了した後も
お客様と継続的に接触し、サポートを提供し続けることは、
信頼の構築と維持において大きなポイントです
言いっぱなしと言われないためにも、
長期的な接触を行い、サービスに対する信頼を深めていきましょう
結果として新規プロジェクトに関しても依頼がくる可能性が高まるでしょう
まとめ
行動経済学の理論の一つ、単純接触効果をもとに
単純接触効果は、クライアントとの関係強化に活用できる
効果的に活用するためには、適切な接触頻度や内容、タイミングを見極める必要がある
しかし過剰な接触や価値のない情報提供は逆効果となり、クライアントとの信頼関係を損ねる原因になる
というITコンサル現場での活用方法を紹介しました
ぜひ明日からの業務で意識していただければと思います
本ブログでは
行動経済学をお客様を良い方向、最適な方向に導くための効果的な方法の一つとして紹介しています
「自身の都合のいいように操る、誘導する方法」では断じてありません、ご留意ください
他にもITコンサルの現場で使える知識をブログで紹介していますのでご覧ください
ITコンサルだけではなく、SIerやSESの方々にも有益だと思います