深刻化している、中小企業のIT人材不足
大企業におけるIT人材不足のニュースを見ることが多い昨今
中小企業のIT人材は完全に足りておらず、IT専門の人材確保は非常に大きな課題となっています
今回は、以下について書いていきます
・中小企業におけるIT人材確保が難しい理由
・IT化による効果
・(人材確保が難しい中)IT化をどのように実現するか
中小企業庁が発行している、2023年版の中小企業白書に以下の記載があります
デジタル化が進展している企業においては、経営者の積極的な関与に加え、
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho/01Hakusyo_gaiyo_web.pdf
組織的・戦略的な取組を行う傾向にある。
また、必ずしも高度なスキルを持つデジタル人材がいなくても
デジタル化を進展させることは可能である。
IT化の推進には経営者の積極的関与が必要で、
関与があればIT人材は必要とはいえない、という旨が記載されています
裏返すと、経営者の積極的関与がないとIT化はかなり厳しいということになりそうです
しかし、日々の業務に追われて多忙な中でIT化について検討し、
推進できる経営者がどの程度いらっしゃるでしょうか
現実的にはかなり低い割合だと思います
コロナウイルスによるダメージからは抜け出しつつあり、売上高も復調傾向ですが
ITの強化、もしくはIT化を推進する余裕は現実的にはほぼないと感じています
ITのエンジニア(従業員)側からの観点で考えてみます
働く企業を選ぶ際の大きなポイントとして、特に若手は
「この企業で自身のスキルを伸ばしていけるか」が非常に大きいです
そのため、企業がITにかける予算や熱意などが重要になってきます
そこで上記の経営者の積極的関与などに基づく企業側の姿勢が問われる形となりますが
現実的にはIT化に時間を割くのが難しい状況のため、
エンジニアからみた魅力が発見しづらい状況になっています
やる気のあるエンジニアが社内にいれば、
そのエンジニアからの提案などが経営者に届いて施策につながるパターンもありますが
そもそもエンジニア自体の採用が難しい状況になっています
結果として、双方向に実現が難しい形になっているのが中小企業の現状だと感じます
・経営者→エンジニア
・エンジニア→経営者
IT化により得られる効果
IT化の価値について考えてみます
大きく言うと生産性向上とコスト削減の両面であり、少し詳細に書いていきます
慢性的なリソース不足に悩まされている中小企業の皆様から
「現時点で、IT化をそれほど進めなくても業務が回っている状態ですし
特に推進していく必要はない」という意見をよく伺います
たしかにシステムを変えていくのは時間もお金もかかりますので
経営層の方々が費用対効果を感じていないのであれば、実施しなくてよいでしょう
しかし、中小企業、特に普段ITに触れない業務形態をお持ちの企業こそ、
IT化による効果が大きい傾向があると感じています
身近なところでは、病院や役所などを訪れた際、
「この部分はIT化すると効果大きそうだな・・・」と思うことがよくあります
もちろん業務自体は回っているのですが、やはり人員を割く形になっていることが多いです
一方でコンビニなどの小売りは比較的IT化が進んでおり、恩恵を受けていると感じます
IT化による業務効率化を図ることで、以下のメリットがでてきます
・人員削減および固定費の削減
・余剰となった人員を新たな攻めの業務(企画など)に回せる
これらメリットと、IT自体にかかる費用を天秤にかける形になります
(参考)設備投資による生産性向上を図るケースは29.8%
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho/03Hakusyo_part1_chap1_web.pdf
最先端技術を活用する必要は全くなく、安定した技術を使う形で十分な効果が出そうです
安定した技術ということは、比較的安価かつ安全に導入することが可能ということでもあります
中小機構などが提供する、中小企業のサポートを目的としたシステムや、
補助金などの制度はかなりあります
しかし、日々の業務や経営に追われる中、そもそも外部にアクセスしようという余裕が無く
現実的な選択肢として出てこないのが実態だと感じます
スキルを持ったIT担当を雇うことが難しい、
さらにIT化はなんとなく進めたいけど、考えるきっかけもあんまりない、
という現状の企業が多い中、どのように対応していけばよいかを考えてみます
中小企業のIT化の進め方
中小企業におけるIT化に関するそもそもの課題は、
IT化等で生産性の向上を図ることができる気はするが
まず、何から考えればよいのかわからない、という点です
やはりとりあえずの相談先がいないことが問題であり
相談先さえあれば、IT化による課題の解決は難しくないと考えています
都市部であれば近くにIT化を進めている企業などが存在し、
相談できるケースもあるかもしれませんが
地方になるとそれも難しい状況です
そこで、厳しい状況にある中小企業において必要となるのが、
適切なIT化に向けて相談できる相手だと強く感じています
さらにIT化そのものを目的とせず、
従業員が実際にITを使えるまで丁寧に面倒を見てくれる相談相手だとより良いです
一緒に考えてくれる、相談できるITの専門家を使うことで、
各企業の状況をきちんと認識した上で適切なアドバイスがなされる可能性は高いです
中小企業とITを適切につなぎ、IT化の検討(相談)、設計、導入、運用までを
横断的に対応できて、リーズナブル
さらに企業の悩み事に全力で取り組んでいくのがITコンサルタントだと考えています
ITについてお悩みがある方は、一度ITコンサルタントにご相談ください